群書治要(色紙)

基本情報

  • 台帳ID: 201
  • 管理対象ID: 644
  • 種別: 書跡・典籍
  • : 日本
  • 時代: 平安時代
  • 指定年月日: 1952年11月22日
  • 都道府県: 東京都
  • 所在地: 東京都台東区上野公園13-9
  • 所有者名: 独立行政法人国立文化財機構

出典: 国指定文化財等データベースより一部抜粋

概要

『群書治要(色紙)』は、中国・唐の太宗皇帝の命により編纂された政治の指南書を、平安時代に日本で書写したものです。「色紙(しきし)」と呼ばれる美しい装飾が施された和紙(料紙)に記されており、帝王学のテキストとしての価値だけでなく、平安貴族文化の美意識が反映された優れた美術工芸品としての価値を兼ね備えています。

歴史的背景

『群書治要』は、唐の魏徴(ぎちょう)らが古今の経書や史書から治世に役立つ要文を抜粋してまとめた書物です。中国では一時散逸しましたが、日本に伝わった写本がその内容を今日に伝える貴重な資料となりました。平安時代初期から帝王学の教科書として極めて重視され、歴代の天皇や貴族が良き政治の指針を求めて繰り返し書写・講読を行いました。本作は当時の洗練された芸術文化と政治思想が融合した、平安時代を象徴する逸品です。

特徴と魅力

平安時代の高度な製紙技術と書道技術の結晶であり、以下のような特徴があります。

  • 華麗な装飾料紙: 藍、紫、茶などで染められた紙や、繊維を散らした「雲紙(くもがみ)」など、多彩で優美な料紙が使用されており、視覚的な美しさが際立っています。
  • 優れた筆致: 端正で勢いのある楷書体で揮毫されており、当時の書風を知る上での重要な基準作となっています。
  • 文化の架け橋: 中国伝来の政治思想が、日本独自の美的感覚によって昇華され、大切に守り伝えられてきた歴史を証明する至宝です。
  • 歴史的希少性: 書跡・典籍としてのみならず、当時の工芸や意匠の粋を集めた作品として、国宝にふさわしい格調高さを備えています。